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クリスマスに婚活パーティーに行った【システム紹介・体験談】

12月24日 17:30。

出会い喫茶  結婚相談所と巡り、一息ついて次は婚活パーティーだ。

婚活パーティーは過去に2回参加したことがあるので、目新しさで自分の虚しさをごまかせない。

またあのしょうもないやりとりをするのか…。

 

まさか結婚パーティーを3件ハシゴすることになるとは、この時はまだ知る由もなかった。

 

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システム紹介

 

①申し込み
婚活パーティーで検索すると、いろんなテーマがあることがわかる。
基本的に女性は格安で男性はそれなりの金額を支払うのだが、高スペックな男性がテーマだと女性が高額を出す。需要と供給が悲しいくらいわかりやすい。

 

②受付

申し込み用紙を記入し、受付と参加費の支払いを済ます。


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筆記用具を忘れると婚活パーティー企業のロゴ入りボールペンを100円で買わなくてはいけないので思わぬ屈辱を受ける。こんなの他で使えない。


③プロフィール記入

男女で多少内容が異なり、男性には当然のように年収欄がある。

女性は料理に関する質問がわざわざ2つあった。

 

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トーク
男女が一対一で向かい合わせとなり、一回3分程度で話をしていく。時間になったら男性が席を1つ隣に移動し、また時間が来たら同じように隣に移動し…というのを繰り返していく。その際に相手の印象をメモしておく必要がある。あまりにも目まぐるしく初回の人ならまず訳が分からなくなる。

⑤気になる人に投票(第一印象カード)
トークでメモした記録をもとにどの人が気に入ったか番号で投票する。


⑥投票結果を参考にフリートーク
第一印象カードが返却され、それを見ると自分に投票した人がわかるようになっている。投票を入れてくれた人の元へ行くのもよし、自分が気になった人の元へアピールしに行くのもよし。女性は基本席に座ったまま待ちの姿勢で、男性が希望する女性の元へ狙いを定める。

⑦最終投票
最大5名まで気に入った人を最終投票する。

⑧カップリング発表

最終投票でカップリングが成功した組み合わせの番号が発表される。この時点で胸に付けた番号札は外しているので誰がカップリングしたかわからない。誰を祝福すべきなのか行方が分からない拍手が会場に鈍く響く。パーティー閉会後、出口で待ち合わせをするのが定番の流れ。

 

(⑨次のパーティーへ招待)

女性の場合、昼間や夕方の回に行けば、人数不足の次の婚活パーティーにほぼ無料で招待してもらえるということがある。1回の参加費でお得に2回分行きたい人は空けておくと良い。

 

体験談

 

申し込みの心境

クリスマスが迫った数日前。夜中の3時を回ろうとしていたとき、私は婚活パーティーの申し込みをした。頭が冴えていると申し込みをする気が失せるから、こんな時間になってしまった。

 

今回は婚活パーティーでしか出会えないようなハイスペック男性に狙いを定めてみた。

 

「男性年収700万以上」「医者・弁護士・年収700万」…。

自分との身分の違いに身震いしそうだ。

 

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12月24日のピンクの文字が痛々しい…。

予約状況が「ほぼ満席」というのは本当なのだろうか。

 

 

申込完了のこのイラスト、ドヤ顔がすごい。

煽りにしか見えないわ。

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金持ちがクリスマスイブに婚活する理由


婚活パーティーというのは独特の空気が流れている。

出会いを求めているはずが、見えない分厚い壁を一人ひとり作っているのだ。

受付で渡されたプロフィールカードを記入することで場をやりすごしているように見える。

 

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クリスマスに婚活パーティーの会場に集まったのは男性16名、女性21名。

まもなくして、司会から開始のアナウンスがかかった。

目の前にいる男性と3分程度話して、時間が来たら次の人、というのを繰り返す。

 

相手がどんな人か。私がどんなふうに思われるか。

正直、そんなことはどうでもいい。

聞きたいことがあった。

 

「今日はクリスマスイブじゃないですかー。なんで婚活パーティーに来ようと思ったんですか?」


はっきり言って最低だ。

 

だが、年収1000万プレイヤーにこんな無礼な質問をぶつけられるのも、この不自然な出会いだからこそ出来る。

 

 

 

述べ16人全員に聞いたその反応は

 

 

 

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「なんでって一緒に過ごす人がいないからでしょ」が一番支持された回答だった。

お金持ちらしい理屈っぽい回答である。

 

この質問のせいで露骨に嫌な顔をする人もいた。この場を借りて謝罪したい。

 

失恋話に発展し、クリスマスのレストランを半年前から予約していたが直前に振られた、という人もいた。金持ちでもフラれるのか…。

 

一番ヒヤヒヤしたのが「レポートにでもするの?」とニヤリ顔で言われたときだ。

図星だ。

金持ちは勘が鋭い…。

よくわかりましたね、なんて言えるはずもなく全力で否定しながら冷や汗をかいた。

 

全員とトークを終えたら、第一印象カードに気に入った人の番号に〇を記入してスタッフに渡す。

 

数分後に第一印象カードが返却されると、いくつかの番号に蛍光ペンでチェックが入っていた。「あなたのこと気に入っています」という印だ。

あんな無礼な質問をしたのに、投票ゼロでなかったのは意外だ。

印象に残らないよりはマシ、ということなのだろうか。

 

 

お待ちかねのトークタイム

 

「では気になる方とトークをはじめてください!」

全員と話し終わり、司会がフリータイムの合図をすると、まるで椅子取りゲームかのようにガタガタと椅子の音を鳴らしながら男性陣が慌ただしく移動し始めた。

 

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角の並んだ女性2人に人だかりができている。

婚活パーティーに参加するのはこれで3回目だが、こんな状況ははじめてだ。

女性を見ると、確かに「かわいい」と「美人」が並んでいた。

情報収集すると、アイドル顔かわいい女子は23歳の最年少で、お姉さん系美人は白金のエステ経営者ということがわかった。これは人気が集まるわけだ。

 

一方で私の周りには誰も人は来ず、あまりの落差に呆気にとられていた。

 

フリータイムの終盤で一人の男性Aが私のもとにやっていた。

彼は前述の人だかりの一人だった。

第一印象カードを見ると私に投票してくれていたが、優先順位が露骨にわかってしまった。

 

某有名企業に勤めるスーツ姿のAは、年収700万で35歳にして管理職。

 

適当にカップリングをして、今日の食事代を浮かす魂胆でしかなかったので、最終投票ではなぜか私を気に入ってくれたAに投票。

 

カップリングが発表されると、あっさりとAとカップリングが成立した。

特に思い入れはなかったので、なんの高揚感もなかった。

こだわらなければ、第一印象カードでチェックが入り、フリータイムで話をした人であれば簡単に成立する。

だが、各自こだわりなしで臨むはずもなく、男女それぞれ約20名が集まったカップリングの結果は、たった3組だった。

 

本日2回目の婚活パーティー

 

パーティーがそろそろお開きになる頃、フリータイムで人だかりができていた女性2人が気になってしまい、席が隣だった同類女性(失礼)と一緒に「きれいですね」「すごい人気でしたね」とついつい声をかけてしまった。

それをきっかけに4人で話していると、スタッフに声をかけられた。次の時間に開催されるパーティーが女性不足なので、参加してもらえないかという誘いだった。料理も出て500円で参加できるという。

 

「どうするー?」と女性同士はお互い顔を見合わせた。

私はカップリングが成立したAとタダ飯をいただく予定だったが、せっかくだし婚活女子と交流を深めるのも悪くない。

話し合いの結果、二回目の婚活パーティーに一緒に参加することになった。Aには丁重に断りをいれた。

 

1回目とテーマが違い、「20代街コン形式」というもの。

男女合わせて70人くらいが集められ、人口密度が高く窮屈だった。

大きな違いは、1対1ではなくグループでトークをするという点だ。

プロフィールを見せ合い、グループ全体で7分程度話をして、時間が来たら次のグループと話す。一般的な「街コン」とはかなりズレている気がするが、グループで話す、多少の飲食が出るという点から、「街コン」ということにしているのだろうか。

 

参加者は男女含めおとなしい人が多かった。積極的な人はそもそもこんな場に来ないということなのか。しかもグループ形式だと一人参加の肩身が狭く、ただでさえ心細いところをさらに追い込まれる。
コミュニーケーションが受身の人が多く、私はいつの間にかグループが回転してはその場を仕切る出しゃばり女となっていた。わんこそばを食べるような感覚になり、息切れしそうだった。


なぜクリスマスにここへ?と聞くと、友だちに誘われて申し込んだという人が半数だった。中には会社の同僚5人で参加している人も。どんだけ仲がいいんだ。

私はその中でも強すぎるくらいの個性があった人に投票。この人ともあっさりカップリングは成立し、連絡先だけ交換して女子会モードに戻った。


「一応料理も出たし500円で招待なら悪くないね」と一緒に参加した女性は満足そうだった。ネットで調べると正規料金は女性でも3000円していた。3000円も払っていたら全く違う感想になっていただろう。さらに男性は7000円も払っている。それなのにカップリング成立はたったの4組だった。

 

本日3回目のパーティーのため銀座へ

2回目の結婚パーティーを終え、女性4人でパーティー会場を出た。

いつの間にかこの4人でラインのグループをつくるほど意気投合していた。

変な男の愚痴や気に入った人の話を口々にするなか、美人エステ経営者が「これから銀座のパーティーへ行くの。みんなも行く?」と提案した。

 

2回婚活パーティーに参加したうえ、これから銀座のパーティー!?

この女性もなかなかの強者である。

思わぬ提案に一瞬たじろんだが、面白い展開に他ならない。

 

ほかの女性も賛同し、今から銀座へ行くことにした。

 

時間は夜8時を過ぎたころだ。

新宿から銀座まで地下鉄へ向かおうとしたとき、「タクシーで行っちゃおう」と美人エステ経営者が慣れたようにタクシーを捕まえた。

金銭感覚がやはり違う。

 

婚活パーティーから婚活パーティへ向かうタクシーの車窓は、イルミネーションがいつもよりまぶしく映ったが、無機質なものに思えて感動することはなかった。

 

運命的な出会い?

 

30分後、銀座の会場についた。

おしゃれな間接照明が照らされたフロアに200名くらいはいただろう。

あちらこちらで男女が話し、BGMや企画のMCがまともに聞こえないほどだった。

先ほどの婚活パーティーと違って、クラブのような雰囲気だ。

男性が女性に声をかけ、住んでる場所や仕事、趣味などお互いの共通点を探るような会話をし、適当なタイミングで連絡先を交換する。それを繰り返していく。

 

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公認会計士、弁護士、コンサルティング、IT、経営者など、立派な肩書きの方ばかり。銀座という土地柄で補正がかかっているのか、男女とも洒落た人が多かった。この人たちに恋人がいないなんて不思議だ。

中でも印象に残っているのが、同い年で同郷と共通点が多かった経営者の男性。

どんな事業をしているか聞くと、驚いたことにこのあと行く予定の相席バーの社長だった。

「え!そこ今から私行こうとしているところですよ!」

運命的なものを感じ、店の利用方法を教わったり、競合である相席屋についてどう思っているか聞いて多少話は弾んだものの、何もなかった。

 

クリスマスを婚活パーティーで過ごす女性の衝撃的な理由

 

・23歳 不動産事務職(新卒1年目) アイドル顔女子

 

トイレで化粧を整えている最中、今日婚活パーティーに参加した理由を聞いてみた。

 

「東大の医学部の人に振られたんです!しかもクリスマスの直前に!ほんと腹立つ~!

男性を年収で選ぶ典型的なタイプだ。

しかも東大医学部というハイスペックの頂点に君臨する人と付き合っていたとは、素直にすごい。

 

「それで年収が高いパーティー申し込んだらおじさんしかいないし!ありえない~!57歳のおじさんに『娘と同い年ですね』って言われたんですよ!もうすごく帰りたかった」

57歳、婚活、娘…ツッコミどころが多すぎる…。

高収入のパーティー選ぶとおじさんばかりになってしまうことを痛感し、「全然ダメ。もう行かない」という結論に至ったらしい。

 

一応カップリングが成立した私に対して、「よかったですね」「いいな~」と棒読み気味で言いながら、私とカップリングした男性についてこう述べた。

 

「あの人、フリータイムのとき私のところにも来たんですけど、最初から並んでなくて他の女性のあとに来たんですよ。誰かの次に選ばれるなんて絶対に嫌」

 

男性が私のもとにきたのはフリータイム終盤だったことを思うと、彼女より優先順位が低いのはもちろんのこと、私は最下位にいたことが推測される。

彼女の絶対的な自信に恐れ入った。

 

 

・27歳 薬剤師 ビジュアルコミュ力共にふつう

2歳上の医者と付き合っていたが、チャラい人だったので、つい先日別れを切り出したという。いまでも引きずっているが、年齢も年齢で結婚して子供も産みたいし、婚活パーティーに挑戦。

薬剤師という立場を生かして日常的に医療関係の人と合コンをしているらしい。「医者ってろくなやつがいないですよ」と愚痴に見せかけて、元彼の優秀なところを紹介してくれたのが印象的だった。

 

・31歳 白金美人エステ経営者

 

帰り際の地下鉄のホームへ向かう途中、美人エステ経営者はあくまでも自然にこう言った。

 

「私ね、野球選手と付き合ってたの」

 

ええええ!?

 

あまりの衝撃に空いた口がふさがらない。

プロ野球球団の選手とつい1週間前まで付き合っていたという。

 

「結婚すると思っていたの。でもシーズンに入ってしまうと遠征で月一も会えなかったり、2月はキャンプに行っちゃうのね。会えない、会えない、会えないが続いて…ずっと待ってる時間って感じ。だから別れなきゃなって思ったんだ。」

 

シーズン、キャンプ…。

さすが美人エステ経営者…住む世界が全く違う…。

ダメもとで聞いてみたが、選手が誰かまでは教えてもらえなかった。

 

 

銀座から丸の内線で一本。新宿へ戻り、次は相席バーだ。

まさか3回連続で婚活パーティーに行くとは思っていなかった。

電車に揺られながら、ここ数時間でおきた出来事が慌ただしく、午前中に出会い喫茶に行ったのが遠い昔に思えた。

 

前向きだからここにいる

クリスマスイブに婚活パーティーに行く人はポジティブな人が多い気がした。「クリスマスにわざわざ婚活パーティーなんて惨めだ」と普通の人なら思いそうだが、特に卑屈に思っていない。

「相手がいないのだから探そう」という解決のためのアプローチが自然とできる人だった。そういう意味では一定の魅力を備えているのかもしれない。

 

総評

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費用:500~3000円(女性の場合)

女なら参加費500円から楽しめるので、そこまで興味がなくてもシステマチックな恋愛ビジネスの場を一度は目の当たりにする価値があると思う。女性はアピールした人に投票すれば、カップリングが成立しやすいが、まずマッチングするかが問題である。男は金がかかる割には収穫がない人の方が多いのでコスパが悪い。

 

【次に向かった相席バーの記事はこちら↓】